おばあちゃんが笑った!何度見ても嬉しくなる

telenoid-002認知症によって自閉傾向が強くなり、周囲との交流が激減した高齢者がテレノイドに強い興味を持ちました。彼らはテレノイドを本物の子供だと感じているようでした、そして、語りかけたり、一緒に歌を歌ったり、あやしたり…。その時の感情豊かな姿に私は感動しました。

心を守る

Capture0003-5人の「心」は目に見えません。目に見えない「心」を想像し、相手の気持ちを感じ取って、具体的なサポートに結び付けることは価値が高くホスピタリティと呼ばれます。

認知症になった高齢者は自分がして欲しいと思っているリクエストを上手に表現することが出来なくなります。そんな時、周囲の人々はどうサポートしてあげれば良いのでしょうか?

まずは親切さ、それから相手の心に関心を持つこと。心の変化に気付くこと。何を望んでいるかの想像が、ニーズと一致するようになれば完璧!と言いたいところですが、残念ながら、これでは不十分なのです。なぜなら1人が専属で認知症を支えることは不可能だからです。多くの人々が少しづつ協力して支えて行く必要があります。

ケアとテクノロジー

だからこそ、私たちは「観察と記録」が重要だと考えています。例えば、ケアギバーが行った観察記録を作業療法士(OT:occupational therapist)が分析し、リハビリ計画を立てることが出来れば、専門領域の違う人々が協力して高齢者を支えるモデルが出来ます。

この時、テレノイドを使えば、高齢者の気持ちや考えを深く知ることができるので記録に反映することが可能です。介護職が観察ポイントや記録方法の注意点を学ぶことで高齢者の「心」を作業療法士に提供できるようになります。これが「テレノイドケア」です。

家族の視点

テレノイドケアのアイデアは私自身の祖母に対する認知症介護の経験から生まれました。家族視点です。これまでにない新しい認知症ケアのアプローチです。

テレノイドケアを普及させていくために、まず最初に、テレノイドを教材にした研修サービスとして提供することを決めました。

私は医療介護分野でテレノイドを使ったサービスモデルを考える時「人の心を理解するプロが育つこと」に重点を置きました。

「教育」には時間がかかります。しかし最も実りが多く豊かな分野でもあります。

実りとは「介護される人の心が守られるケアが当たり前になる社会の実現」のことです。

今は初代研修講師として全国各地の介護施設でテレノイドケアの魅力と可能性を伝えていますが、次に続く講師たちが介護職から誕生する日を楽しみにしています。

ロボットを使い「質」を知る

「テレノイドというロボットがあれば介護される人は幸せになる」と言えるほど介護は単純なものではありません。介護とは介護される人、介護する人が共に命を守り合い、お互いの幸福な暮らしの実現のために協力し合う挑戦の積み重ねです。

ロボットを使い、コミュニケーションを客観的に見直すことで「質」を評価できます。テレノイドを教材にしたコミュニケーションスキル研修によって、目的を持って話しかけるスキルが向上します。

ケアギバーのコミュニケーションスキルが高まることで介護される人は確実に幸せになります。

(文:宮崎詩子)